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letra de qualia - 米津玄師 (kenshi yonezu)

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真っ白な世界には何もありません。
空も、犬も、
夕飯の献立も、
水平線も、大地も、
お母さんも、影も、
ぬくもりさえも。
何もありはしないのです。
ただ一人そこにある、
女の子を除いては。

私は何処にいるの?
誰も問いに答えない
見渡せば 悲しい程
白いだけの世界で
伝えたい事があるの
誰かに ほら誰かに
見上げても 空は無く
立つべき地面も無い

誰の声も聞こえない
こんな世界 何の為
嘘の様な私が
ここで息をする

滲む星を作るのは
私自身だと気付く
白の世界 彩ろう
零した色は何処までも
空色 紙飛行機
風色 シャボン玉
私にも 似合うかしら?
桃色 髪飾り
紫の鳥が来て 緑のブランコで
擦り切れた 声鳴らす
黄色の 飴あげるわ

彩られた世界は
賑やかに麻痺していく
それでも私の体は
まだ 嘘の様で

瞳の色を知るには
触れられる 誰かがいるの
ここは私一人きり
私の色がわからない

「ねぇ」
女の子は小さく呼び掛けました。
当然返事はありません。
あるのは煩いくらいに
鮮やかな色達と、
決して意識を得る事はない造形物。
「これが、望んだもの?」
女の子にはわかりません。
この世界に何があって、
自分が見ているこの色は
何がないのか。
そもそも、何が正しくて
本当に正しい色なのか。
何が間違いなのか。
女の子の頬に、涙が流れました。
「ほんとうは、ただ寂しかった」
「誰かに側にいて欲しかった」

色のガラクタの中
私の側にはアナタがいた
差し出されたその手には
赤い赤い林檎の実
「君に似合う色だから
君にあげるよ」

惑う思いも言葉も
愛しいと思えたのなら
きっと歩いて行けるわ
満ち足りた色の中で
滲む星を作るのは
君と見る世界だと知る
白の世界 彩ろう
零した色は何処までも

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