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letra de 緑閃光 - 上北健

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「さあ、辛いならこの指止まれ。」
午後の教室、響いた声。
太陽(ひかり)はまるで誘うように降り注いでいた。
そのうちに自分だけが離れていると分かって、
朝が来た。

限りが無い悩みが、今日もきっと増えるだろう。
街はまた変わらない調子で。

ああ、もっとやれることがある。
自分が変われば、世界も綺麗に映るような気がして、
少しはいい人間になろうともがく。
この有り様を君は、笑ってくれるかい。

ずっと癒えない傷があるなら、
その痕を、汚いなんて思ってはだめだよ。
胸の中残る戦った証拠が、
君の生きる意味に繋がるように。

時間が惰性で回り始め、昨日と違うのは空模様くらいだ。
風はまだ少し強いが、傘の出番はないだろう。

依然進み、戻る、繰り返しの結果の見えない日常の、
些細なひと時が無意味に思えてしまった。

僕らの価値観とは何だ。
外見か、印象か、自分の醜い部分上手く隠せていることか。
なんてさ、言えもしない御託を並べて、
今日も夕暮れを待っている。

戻らない日々を悔やむことができるのは、
熱を帯びたあの気持ちを覚えているからだ。
そのまま、この痛みを連れて行こう。
君に伝えるまで続くように。

空が群青に染まり行く頃、
西の方角を、鳥の群れが横切る。
お前たちはどこまでも飛んでいくがいいさ。僕だって、
いつか見つけてみせるよ。

描いた景色に出会えるように、
隠したい過去もすべて、背負っていこう。
胸の中残る戦った証拠が、
君の生きる意味に繋がるように。

君の生きる明日を繋ぐように。

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